基本情報技術者試験のネットワークの内容を勉強していると、急によくわからない概念が出てきますよね。今回説明する「OSI基本参照モデル」もその一つではないでしょうか。
そこで今回は、OSI基本参照モデルについて、わかりやすくくだけて説明していこうと思うので、どうぞ最後までご覧ください!では、よろしくお願いいたします。
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OSI基本参照モデルとは?
OSI基本参照モデルとは、簡単に言うと「データをやり取りする際の、通信ネットワークにおけるルールをモデル化したもの」です。
私たちが日々、スマホやパソコンなどでデータのやり取りをする際、通信ネットワークを使ってやりとりをしています。例えば、LINEでのやりとりをする際、送り手の送った内容は通信ネットワークを通って受け手のスマホに到着し、画面に表示されます。
このとき、どんな機器同士のLINEでやり取りしても正常に通信できる必要があります。iPhone同士ではLINEできても、iPhoneとandroidではできないのでは意味ありません。
このように、どんな機器同士でも円滑に通信できるように設定されたルールをモデル化したものを、OSI基本参照モデルと呼んでいます。
ちなみに、OSIは"Open Systems Interconnection"の略で、OSI基本参照モデルは国際標準化機構(ISO)が作ったものです。
OSI基本参照モデルの構造
OSI基本参照モデルは、通信全体の機能を7階層(7段階)に分けて規定しています。
上位層に近ければ近いほど(第7層に近いほど)人間に近い機能(データの表示や形式など)を規定し、下位層に近ければ近いほど(第1層に近いほど)システムに近い機能(通信の制御など)を規定します。
OSI基本参照モデルの概要は以下の感じです。
第7層 | アプリケーション層 |
第6層 | プレゼンテーション層 |
第5層 | セッション層 |
第4層 | トランスポート層 |
第3層 | ネットワーク層 |
第2層 | データリンク層 |
第1層 | 物理層 |
そして、OSI基本参照モデルに則るとデータは以下のイメージで送受信されます。
では、それぞれについて説明していきます。
第7層 アプリケーション層
アプリケーション層では、
・送信側では、アプリケーションの動作を下位の層に渡す
・受信側では、相手から受け取ったデータをアプリケーションに表示する
といったルールを規定しています。このルールの具体例として、HTTPやSMTPなどのプロトコルがあります。
第6層 プレゼンテーション層
プレゼンテーション層では、
・送信側では、データの文字コードやファイル形式をビット列に変換し下位の層に渡す
・受信側では、相手から受け取ったデータの文字コードやファイル形式といった情報を上位の層に渡す
といったルールを規定しています。
第5層 セッション層
セッション層では、
・送信側では、ビット化されたデータを下位の層に渡す
・受信側では、相手から受け取ったビット化されたデータを上位の層に渡す
・通信相手とのコネクションの確立
・通信の開始、終了のタイミングの管理
といったルールを規定しています。
第4層 トランスポート層
トランスポート層では、
・通信する際の伝送エラーが発生していないかを管理
といったルールを規定しています。このルールの具体例として、TCPやUDPなどのプロトコルがあります。
第3層 ネットワーク層
ネットワーク層では、
・異なるネットワークでも通信できるように、IPアドレスで送信先を識別する
・送信側では、パケットにヘッダ情報を付与して下位の層に渡す
・受信側では、パケットのヘッダ情報を削除して上位の層に渡す
といったルールを規定しています。このルールの具体例として、IPなどのプロトコルがあります。
第2層 データリンク層
データリンク層では、
・同じネットワークに接続するノード間で、次に送信するべき通信機器の管理
といったルールを規定しています。
第1層 物理層
物理層では、
・その名の通り通信の物理的な面を管理
・送信側では、上位層から送られてきたビット列を電気信号に変換
・受信側では、電気信号をビット列に変換して上位層に渡す
・コネクタの形状などを管理
といったルールを規定しています。
まとめ
OSI基本参照モデルは概念的な内容というだけあって、少し理解に苦しむ人も多いのではないでしょうか。
でも、「OSI基本参照モデルは、通信についてのルールをまとめたもの」という感じでくだけて理解していただくだけで何となくわかってくるのではないでしょうか。
私も、最初にネットワークを勉強した時は、
「プロトコル?OSI基本参照モデル?なにそれ・・・」という感じでした(笑)
でも、何となくこんな感じだろうなといって進めていくうちに、ネットワークだけでなく基本情報技術者試験全体の内容を包括的に理解していけると思います。
理解できない部分が出てきても、そこでめげずに軽い気持ちで進めていけば、
「こういうことだったのか~~」と理解できる時がやってくると思います!!