ネットワーク

L2スイッチとL3スイッチの違いは?役割やデータ転送方法について説明

L2スイッチとL3スイッチの違い

 ネットワークを構成する機器には様々なものがあります。その代表的なものが、L2(レイヤ2)スイッチとL3(レイヤ3)スイッチです。

 今回の記事では、紛らわしい両者の違いをわかりやすく説明していきます。

【ネットワーク構成例】L2,L3スイッチの立ち位置

 まず、ネットワーク構成におけるL2スイッチとL3スイッチの立ち位置を確認します。例として、企業内のネットワーク構成例を以下に示します。

 ざっくりと、L2スイッチはPCやサーバなどの機器を束ねているもの、L3スイッチはL2スイッチを束ねているものだと認識してください。

 ここから、詳しくそれぞれに違いについてみていきます。

L2スイッチとは?

L2スイッチの役割

 L2スイッチは、OSI基本参照モデルの第2層の役割を果たしています。第2層の役割とは、データ転送によりL2スイッチへ送られてきた電気信号を、MACアドレスを用いて送り先を判断することです。(MACアドレスというのは、コンピュータに一意に割り当てられている識別番号のことです。)
 そのため、L2スイッチは集線装置とも呼ばれ、同じネットワーク内のPCやコンピュータをケーブルで束ねて通信する役割を果たしています。

 (OSI基本参照モデルについて詳しく知りたい人は、下の記事を見てください。)

OSI基本参照モデルをわかりやすく説明
OSI基本参照モデルとは?わかりやすく説明!|基本情報技術者試験  基本情報技術者試験のネットワークの内容を勉強していると、急によくわからない概念が出てきますよね。今回説明する「OSI基本参照モデル」...

  では、MACアドレスを使って実際どのように機器同士の通信を行っているのでしょうか。

L2スイッチのデータ転送制御方法 

 まず、L2スイッチは下のようにたくさんのポートを持っていて、そこにケーブルを挿してコンピュータ同士の通信の仲立ちを行っています。

L2スイッチ(スイッチングハブ)のイメージ
(出所)Wikipedia

 L2スイッチがデータの送り先の判断に用いているのが、MACアドレステーブルです。そこには、どのMACアドレスのコンピュータがどのポートに接続しているかが記録されています。それを使って、宛先MACアドレスから宛先インタフェースを判断しているのです。

データ転送の流れ

①パケットがL2スイッチに到達すると、宛先MACアドレスがMACアドレステーブルに載っているか確認する。

②載っていれば、該当するインタフェースにのみパケットが送られる。

③載っていなければ、送信元のインタフェース以外のすべてのインタフェースにパケットが送られる。

L3スイッチとは?

L3スイッチの役割

 L3スイッチは、OSI基本参照モデルの第3層の役割を果たしています。第3層の役割とは、送られてきたパケットの送信先を、IPアドレスを用いて判断することです。(IPアドレスとは、コンピュータを識別する一意の番号のことです。MACアドレスがコンピュータの出荷時にベンダーにより決められているのに対し、IPアドレスはユーザが識別しやすいように自由に設定できます。)
 L3スイッチは経路制御装置とも呼ばれ、異なるネットワーク同士の通信の際に用いられます。

 では、実際どのような仕組みで異なるネットワークへ通信しているのでしょうか。

L3スイッチによる経路制御方法

 L3スイッチも、下のようにL2スイッチと似た構造をしています。L3スイッチは、L2スイッチの機能にIPアドレスによるルーティングの機能が付加されているのが特徴です。

L3スイッチのイメージ
L3スイッチのイメージ
(出所)日刊工業新聞

 L3スイッチが、パケットの送り先ネットワークの判断に用いているのが、ルーティングテーブルです。L3スイッチは、ルーティングテーブルを参照することで、どのネットワークにパケットを送ればいいかを判断しています。

L2,L3スイッチの違いまとめ

 以下の表に、L2スイッチとL3スイッチの違いを簡単にまとめました。

L2スイッチL3スイッチ
OSI基本参照モデルの階層データリンク層(第2層)ネットワーク層(第3層)
データの転送範囲同一ネットワーク異なるネットワーク
転送時の参照アドレスMACアドレスIPアドレス
転送時の参照テーブルMACアドレステーブルルーティングテーブル