近年、投資の重要性が広く認識され始めていますね。
コロナ下で現金給付もあり、そのお金で投資に興味を持ちはじめた人も多いのではないでしょうか。
しかし、
投資はしたいけど、何からしたらいいのか、何にどれだけ投資したらいいのか分からない、、、
という人も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、投資を始めるにあたって重要な考え方についてお伝えします。
人的資産の重要性
4つの資産の種類
金融資産と人的資産のバランスのとり方
人的資産の重要性を理解する
投資の重要性を知ると、まず株式などの金融資産を増やそう増やそうと考えてしまいます。
では、実際に積み立てNISAを限度額年40万円を、年間利回り5%で20年間運用できた場合を考えます。(良質な投資商品の利回りは、5%程度だと言われている)
20年後のリターンは、
400,000円 × 20年 × 1.05^20(5%の20乗) = 約20,000,000円
です。
一方、下の図を参照すると日本人の平均生涯賃金は約2億円であると分かります。
つまり、日本人は会社で安定的に働けることを前提にすると、入社と同時に約2億円の人的資産を得ていることとなります。
そして、この人的資産は転職などを通じて増やすこともできる時代になっています。
もちろん、人的資産を増やすことができれば、それだけ金融資産も増やすことができます。
このことから、人的資産がいかに侮れないか、と同時にどれだけ人生に影響力があるかがお分かりいただけるかと思います。
これだけ影響力の大きい人的資産ですから、人的資産の与えるリスク(予測できない未来)には備えたいです。
そこで必要となるのが金融資産というわけです。詳しくは次以降の項で説明します。
4種類の資産
資産を考える上で需要となるのが、「安定資産 or 成長資産」「日本資産 or 海外資産」の分類です。
それぞれ説明していきます。
安定資産
文字通り、リスクが抑えられた安定している資産です。
【人的資産】サラリーマンや公務員などとしての収入
【金融資産】債券などのローリスクローリターンの商品
成長資産
安定資産に比べるとリスクは大きいが、リターンも大きい資産です。
【人的資産】起業家やフリーランスなどとしての収入
【金融資産】株式
日本資産
収入が、日本経済や日系企業の業績に影響される資産です。
【人的資産】日系企業、特に顧客が国内である企業に勤めるサラリーマンや公務員としての収入
【金融資産】日本の債権、日系企業の株式、国内の不動産など
海外資産
収入が、海外経済や外資系企業の業績に影響される資産です。
【人的資産】外資系企業や顧客を海外に持つ会社で働く人の収入
【金融資産】国外債権、外国株式、国外の不動産など
大事なことは、これら4種類のバランスを金融資産でとることです。
それでは、そのバランスのとり方を説明していきます。
金融資産で資産バランスをとる方法
ポイントは、人的資産と金融資産を一緒にして4種類のバランスをとることです。
例えば、公務員の人が全金融資産を国内の銀行に預けている場合を考えてみましょう。
ステップ①:人的資産と金融資産のトータルバランスを把握する
公務員は雇用が安定しており、収入は国家公務員の場合日本経済に、地方公務員の場合自治体の収益に依存します。よって、人的資産は安定資産100%、日本資産100%です。
また、全金融資産を国内の銀行に預金として預けているので、金融資産は安定資産100%、日本資産100%です。
つまり、この人の全資産は安定資産100%、日本資産100%ということになります。
これでは安定資産だけで資産の増加は見込めず、また日本資産のみなので日本経済の衰退により資産が大打撃を受けることになります。(実際、日本のGDP成長率は著しく低い)
ステップ②:金融資産でリバランスする
それでは安定資産と日本資産に偏りすぎた資産を金融資産でリバランスします。
具体的に、預金の一部を海外例えば米国株式(成長資産であり海外資産)に移します。
そうすることで、先ほどバランスの悪かった資産をリバランスすることができます。
このように、重要なのは人的資産と金融資産を合わせたトータルの資産のバランスです。
そして、そのバランスを整えてくれるのが金融資産なのです。
まとめ
投資をし始めようとすると、
「とにかく儲けようとしなければ」
と考えてしまう人がほとんどでしょう。
もちろん、適切な投資先を考えることはリターンを生むうえで大変重要です。
でも、まずは影響度の大きい人的資産を育てましょう。
そして、いざ投資を始めようとするときはトータルの資産を把握し、「安定資産 or 成長資産」「日本資産 or 海外資産」のバランスがとれるように金融資産でリバランスを行いましょう。
※この記事を書くにあたっては。以下の書籍を参考にさせていただきました。