日ごと、月ごと、年ごとに何をするか簿記の流れがわかる!
簿記の流れ
簿記というのは、「帳簿」に「記入」するために必要な手段です。
帳簿の記入は1年ごとに区切りをつけるわけですが、日々の取引発生から帳簿の締め切りまでの間では、
以下のように複数の段階が存在します。
取引発生
→ 仕訳
→ 総勘定元帳に記入
→ 試算表作成
→ 決算整理
→ 貸借対照表と損益計算書作成
→ 帳簿締め切り
そしてこの流れは、以下のように分けられます。
- 日々やること(仕訳、総勘定元帳に記入)
- 1か月ごとにやること(試算表作成)
- 1年ごとにやること(決算整理、貸借対照表と損益計算書作成、帳簿締め切り)
では、それぞれについて詳しく説明します。
日々やること
仕訳
日々、取引が発生するとそれをメモしておく必要があります。このメモをする手段のことを、簿記では仕訳といいます。
では、実際に具体例を見ていきましょう。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 200 | 売上 | 200 |
これが、日々の取引の際に行う仕訳です。
総勘定元帳に記入
仕訳が終わると次に、総勘定元帳という帳簿に転記します。総勘定元帳とは、勘定科目ごとに金額をメモするノートです。
それでは、実際に総勘定元帳の具体例を見てみましょう。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 200 | 売上 | 200 |
現金 | |
---|---|
1/10 売上 200 | |
売上 | |
---|---|
1/10 現金 200 | |
この、仕訳→転記を取引の都度やっていきます。
1か月ごとにやること
試算表作成
続いて、1か月ごとに行うことについて説明します。
日々の取引で、仕訳→転記を行っていると結構な量になるため、ミスを起こすかもしれません。
そこで、1か月にごとに総勘定元帳をまとめた試算表を作成します。
借方 | 勘定科目 | 貸方 |
---|---|---|
○○ | 現金 | ○○ |
: | ||
○○ | 売上 | ○○ |
: | ||
: |
1年ごとにやること
決算整理
会社では、一定期間ごとに儲けや財産の状況を一覧にする必要があります。その際に作成されるのが、次項目の貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)です。
しかし、その前行うのが決算整理です。決算整理で、以下を防ぎます。
- 本年度計上しなければいけないものが計上されていない場合
- 来年度計上するべきものが計上されてしまっている場合
貸借対照表と損益計算書を作成
決算整理が完了すれば、貸借対照表と損益計算書の作成に移ります。貸借対照表と損益計算書は以下のようなものです。
資産 | 金額 | 負債・純資産 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 買掛金 | ||
売掛金 | 当座借越 | ||
普通預金 | 未払法人税等 | ||
商品 | 資本金 | ||
建物 | 繰越利益剰余金 | ||
減価償却累計額 | |||
計 | 計 |
費用 | 金額 | 収益 | 金額 |
---|---|---|---|
売上原価 | 売上高 | ||
給料 | 受取手数料 | ||
広告宣伝費 | |||
貸倒引当金繰入 | |||
減価償却費 | |||
法人税等 | |||
当期純利益 | |||
計 | 計 |
帳簿締め切り
という感じで、1年の簿記の流れになるわけですが、最後に、「ここまでが本年度の記録です」という区切りが必要になります。
そこで、1年の最後に帳簿締め切りを行って終了となります。
まとめ
・日々のやること → 仕訳、総勘定元帳に記入
・1か月ごとにやること → 試算表作成
・1年ごとにやること → 決算整理、貸借対照表と損益計 算書作成、帳簿締め切り